南海のトレジャーハント』 パトリック・ウッドロウ 2006年 早川書房


モノには基本的な用途というものがありますが、基本用途以外にも色々な使い方があるようです。

靴下にプレゼントを入れたり、ハンカチをわざと落として殿方の気を引く道具にしたり(←いつの時代の話?)・・・・

カフリンクスはというと、基本的には袖を飾るアクセサリーなのですが、
ジャケットの襟元に着けてバッチ(以前ご紹介しました)として使う、というのもあります。
まあ、紙にパンチで穴を開けてクリップ替わりに使う!こともできますね。

本書に出会って、また新しいカフリンクスの使い道を発見しました。
ひとつは、ペンダントトップに使う。
そしてもうひとつは、メッセージ(秘密の遺産の在り処を示す座標)を刻む、
というものです。

本書の主人公は29歳の水中カメラマン。彼は祖父が残した銀のカフリンクスを袖につけず、鎖にと通しペンダントとして胸に下げています。彼の手元にあるカフリンクスは一対の片方で、もう片方は彼が幼い頃に盗まれてしまったのです。
彼が命を狙われ、それがカフリンクス目当てのものと知ることから、失われた片方を取り戻す手がかりを得ます。危険と謎に満ちた宝探しの旅の始まりとなるのです。

カフリンクスの片方には緯度、もう片方には経度が刻まれ、ふたつ合せて遺産の場所を示します(まあ、それだけでは簡単すぎますので、さらにそこから場所を特定する「暗号」を解かなくてはいけないのですが)。
片方と片方が合さって宝物に出会える。
「出て来いシャザーン!」ではないですが、とってもワクワクします♪
イギリス人の作者は1971年生まれ。日本の出版は2006年出版と新しい本なのですが、不思議と懐かしい感じがします。暗号解読、宝探し、舞台は南の島と海・・・少年の頃夢描いた胸躍る冒険の旅を、大人になって本当に現代で体験するかのようなお話です。

皮肉なユーモアにあふれる主人公の独白が、随所にちりばめられている本書。ハードボイルドの伝統を継いでいるようで、これもまた懐かしさを感じる要因かもしれません。どんな窮地に立たされても、こんな台詞を吐いてみたいもんだ、と思います。

カフショップでも「メッセージ・リンク」として、カフリンクスにメッセージを彫刻をさせていただきます。遺産の在り処のほか、様々なメッセージにご活用ください。

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カフリンクス(カフスボタン)専門店カフショップ

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