ゴールデン・ウィーク突入。
旅行にショッピングにと外出される方もいれば、家でのんびりの方もおられることでしょう。こんなゴールデン・ウィークのんびり派にお奨めのカフリンクスが登場する映画をご紹介します。

『ギャングスター・ナンバー1』2000年イギリス
監督:ポール・マクギガン
出演:ポール・ベタニー、デヴィット・シューリス、マルコム・マクダウェル

これほどカフリンクスがクローズアップされる映画も珍しい。60年代の英国スーツ・スタイルとともに、カフリンクス、タイピンなどの装身具が丹念に描かれていて、メンズ・ファッションの映画としても楽しめます。

<映画の始まりは2000年のロンドン。暗黒街に君臨する熟年のギャングスター(マルコム・マクダウェル)は、ボクシング観戦中、かつて自分のボスであったフレディ(デヴィット・シューリス)が出所するという知らせを受ける。ギャングスターの記憶は30数年を遡り、駆け出しのギャングであったあの頃に還っていった。

1968年のロンドン。街のチンピラであったギャングスター(ポール・ベタニー)は、暗黒街で勢力を拡大する若きボス、フレディーと出会う。若きギャングスターは、フレディのもつ強大な力に惹かれ、その贅沢な身なり(手縫いの靴、上質な仕立てスーツ、凝ったアクセサリー)とともに彼に心酔する。

フレディの右腕となって暗黒街を伸していくギャングスター。しかし、フレディへの憧れはいつしか嫉妬へ。権力へのあくなき願望をもつギャングスターは、ナンバー2に甘んじていることにいらだつようになる。

フレディと覇を競うボスがフレディ殺しを企てている。この情報を、ギャングスターはフレディに伝えず、これを利用してフレディーを陥れる謀略を練る。ギャングスター・ナンバー1の地位をつかむために・・・・。>


この映画を観て、ナンバー1って何だろう? ナンバー1になるためには何が必要なのだろう?と、改めて考えてしまいました。 

ナンバー1になるためには、一番の成果をあげること、統率力をもつこと、そのための才能、努力というのは必須だとは思いますが、それに加えて、他者にはない独自の個性、スタイルの確立が必要なのではないでしょうか?

自分を信じ、自分で道を切り拓く。これを積み重ねていくと、ある日、自分の拓いた道の後をぞろぞろと人が歩いている、そして自分が先頭であるのに気づく、つまりナンバー1となっていそうです。

自分のボスも手下も、自分にとっての邪魔になった者を次々「消す」ことで、暗黒街のナンバー1にのしあがったギャングスター。
年老いてなお、元ボスのスタイル(ファッションやインテリア)を模倣して悦に入るギャングスターは、果たして元ボスを超えられたのか? 真にナンバー1になったのか?と気になってしまいます。


肝心のカフリンクスについて。


60年代のカフリンクスはタイピンとのセットがスタンダード。この映画でも真珠とルビーをあしらったデコラティブなカフリンクス&タイピンが登場します。
駆け出しのギャングスターにとって、ボスがもつ凝った装身具はナンバー1の象徴のように映ったことでしょう。

また、カフリンクスをつける、はずすという仕草がじっくり描かれているのもこの映画の特徴。

鏡の前で裸のギャングスターが身支度を整えていくシーンは、服とともに強大な力を身に纏っていくかのよう。身支度の仕上げにカフリンクス。カフリンクスをつける時、ギャングスターの気分の高揚は頂点に達するのだと思います。

そして、ギャングスターがカフリンクスをはずすシーン。丁寧に服をたたみ、カフリンクスを大切に扱う様子は、まさに「正しい身支度の解き方」。お手本になります。
実はこのシーン、あまりにも残酷なシチュエーションなのですが・・・。
端正な仕草とのギャップに思わず身震いです。

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