『【モードの方程式】カフリンクスの復権』中野香織(服飾史家)
日本経済新聞2005年12月9日夕刊


「カフリンクスの復権」というタイトルに、おおっ!と声を上げて読みました。
人気が高まっている機械式時計。
それと同じく、あえて「面倒」を選んだかのようなカフリンクスが目に付くようになったとのこと。
カフリンクスは「近ごろちょっとしたブーム」というではありませんか。

カフリンクス屋としては喜ばしい限り・・・(^▽^)。

確かにカフリンクスは「面倒」です。
作り付けのボタンより確実に留めるのに時間がかかります。
何より、カフリンクスを装着できるシャツを用意しなくてはいけないのですから。

しかし、「面倒」なモノならではの愉しみもあります。

面倒」と向き合うためには、自分で余裕を捻出しなくてはいけません。
それは、煩雑な日常のなかで、自分自身を取り戻すような行為。
面倒」なモノは、密やかに豊かな時間をもたらしてくれるのだと思います。



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