観るカフリンクス (映画)



2007年
ジュノ…エレン・ペイジ
ブリーカー…マイケル・セラ
監督:ジェイソン・ライトマン
脚本:ディアブロ・コディ

<ストーリー>
今どきの女子高生、ジュノ16歳。好奇心から、ちょっと気になる同級生ブリーカーとの1度きりのセックスで、まさかの妊娠!! 突然ブチ当たった“妊娠"という大きな壁に悩むジュノ。両親にどう伝える? 学校はどうする? ブリーカーとの関係は? そもそも、産むの? 産まないの? そんな時、新聞で里親希望の広告記事を見つけて……。大きくなるお腹とともに、心も成長していく彼女が導き出した答えとは?


子供(高校生16歳)に子供ができちゃって、どうしよう・・・
というお話です。←乱暴?

10代の妊娠というのは日本のドラマなどでも扱われるテーマです。
日本のドラマでは、当事者の少女(と少年)、周囲の大人たちが
悩んで悩んで、大変な葛藤を繰り広げるわけですが
この映画は、拍子抜けするほど、あっさりさっぱり、淡々と物語が進みます。

何といっても、主人公の女子高生ジュノが淡々としている。
「自分はまだ子供。だから子供は育てられない」とつぶやく彼女。
そんな彼女は、無責任で身勝手のようにも見えるのですが
生まれてくる赤ちゃんが幸せになるために何をすべきか
彼女なりに考えて行動していきます。

この映画でカフリンクスが登場するのは、
ジュノが里親希望の夫婦と初めて面会する前のシーン。

夫婦の住む高級住宅街と家に続き、
洗面質に綺麗にかけられた上質そうなタオル、
金のカフリンクスがついた袖を整える女性の手元が映し出されます。

この夫婦は、間違いなく裕福で、奥さんはきちんとしていて、
里子を迎えることを心待ちしているのだと分かるシーンです。

奥さんは白いシャツの上に黒のVネック・セーターを重ね着し、
袖元はシャツのカフスを折り返して、
金色の小さな円盤をつないだチェーンタイプのカフリンクスを留めています。

シャツの前たてのボタンもカフリンクスと同じ金色なので、
このカフリンクスがセットされているシャツなのだろうと思いました。
堅苦しくなりすぎる恐れもある白シャツ+黒セーターの組み合わせに
金色のカフリンクスとボタンが上品な華やぎを添えています。

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カフリンクス(カフスボタン)専門店カフショップ

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 3代目ジェームズ・ボンドとなるロジャー・ムーアが活躍する映画OO7シリーズの第9弾。
 ゴールドで彩られたダンディな70年代ファッションにも注目です。


『007 黄金銃をもつ男』1974年 
監督・ガイ・ハミルトン
出演:ロジャー・ムーア(ジェームズ・ボンド)
   クリストファー・リー(フランシスコ・スカラマンガ)

007ちらし












黄金銃のカフスボタン黄金銃






<ストーリー>
イギリス謀報部に届いた007への挑戦状。それは黄金の銃を持つ、謎の殺し屋スカラマンガからだった。彼を追って香港に飛んだボンドは、彼が太陽エネルギーを利用した特殊装置で巨万の富を得ようとしていることを知る……。


007いえば秘密兵器、というぐらい、私的には秘密兵器がこのシリーズ映画の見どころになっております。近年の007映画はリアリズム志向なのか、トンデモ秘密兵器が登場しなくなって寂しい限り(´ω`)

ボンド・カーといわれる夢のような車も良いのですが、携帯できる武器など小さいものに特に心惹かれます。

本作では、秘密兵器を駆使するのはボンドではなく、悪役のスカラマンガです。

このスカラマンガ。
サーカスで育ち、後に殺し屋になったという人物ですが、いささか偏執的というか独特の美意識をもった悪役となっていて面白いのです。

映画の序盤で隠れ家でくつろぐスカラマンガを描いていますが、その隠れ家もかなりヘンテコ。トレーニング・ルーム(?)が、遊園地のビックリ・ハウス仕様となっています。邪悪な妖精のごとき使用人をわざわざ傍において、それを楽しんでいるように見えるところも不気味です。

映画では、スカラマンガがボンドを挑発する、これといった理由がはっきり描かれていないのですが、スカラマンガの人物を見ていくうちに、ただ「ボンドに追いかけられたい」というのが理由なんだな〜、と勝手に解釈しました。ボンドに迫られて、ゾクゾクと歓喜に震えているスカラマンガの心情を想うと、見ている私のほうも何だか気持ちがゾクゾクしてきます(笑)

本映画の秘密兵器のひとつ、スカラマンガが愛用する黄金の銃。
これが組み立て式でして、金のシガレット・ケース、ライター、万年筆、そしてカフリンクスがパーツになっているのです!
カフリンクスはトリガー(引きがね)部分を担っています。
分解すると、紳士が携帯して然るべき日用品・装飾品に早代わりするわけですから、どんなボディ・チェックも容易に潜り抜けることが出来るでしょう。

しかし、いくら素早く組み立てられるからといって、とっさの場合には役立たないと思われます。これもスカラマンガならではの、実用性より趣味性が強い武器といった感じです。

タイや香港をロケ地とした映画で、スカラマンガは、リゾートを思わせるオフホワイトのスーツを常に着用しています。ダークスーツのボンドとは対照的。
オフホワイト、クリームなど白っぽい色のスーツには、金色の装飾品が良く映えると思います。

最近、男性の装飾品は銀色が主流になってしまって、金色を手ごろな既製品で探すのが難しい状況です。銀色に比べて主張が強い金色は、「嫌らしく見られそうでヤダ」と仰るかたもいらっしゃいます。嫌らしい=スケベ、金満、アクどい、といったイメージでしょうか。
しかし、金色を上手に使えば、銀色では出せない色気や持ち主の個性を演出できると思います。

不気味な嫌らしさ全開、しかし、ボンドを食うほどの悪の魅力を放つスカラマンガを見て、金色装身具の復活を願ったのでした。

また、本作では、スカラマンガの「もうひとつの黄金銃」ともいえる「太陽エネルギー装置」が登場します。石油危機に直面して新エネルギー開発が本格化した70年代らしいアイテムといえましょう。世界のエネルギー革命をもたらす素晴らしい装置だそうです。
あくまでフィクション、映画のお話ですが、もしスカラマンガが暗躍を続けてくれたら、現在は太陽エネルギーで回る世界だったかもしれない? などと、変な夢想を抱いてしまいました。

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『名探偵ポワロ ミューズ(厩舎)街の殺人』
前回のブログでは原作の小説をご紹介しましたが、こちらはイギリスで製作されたTVドラマ・シリーズの一遍。


アガサ・クリスティーの作品は多くが映画化、ドラマ化されています。
原作と映像化された作品を見比べるのもアガサ・クリスティーの愉しみのひとつ。

ベルギー人の小男。大変お洒落で高慢ちきなところもある風変わりな探偵ポワロ。
ポワロといえば、このドラマ主演のデビッド・スーシェの姿がまっさきに浮かび、日本語版吹き替えの声優(熊倉一雄さん♪大好き)の声が聞こえてきます。

このドラマ・シリーズは1930年代の時代設定で、綿密な時代考証で当時の風俗を伝えているとのこと。
エキストラの衣裳ひとつをとっても、その時代の息使いが感じられます。

当然、洒落者で有名なポワロの優雅なファッションも見所。

洗濯屋から返ってきたシャツの襟(ハイ・カラー)の具合が気にいらないポワロ。
「折り襟にすればずっと楽だ」
と言うヘイスティング大尉に向かって
「ポワロが、楽か否かで物事を決めると思うか?」
ぴしゃりと言ってのけます。

ポワロの並々ならぬファッションへのこだわり、気概を随所に見ることができて、思わずクスリと笑ってしまう。

ドラマでは、殺人犯の慰留品とおぼしきカフリンクスも映像で登場。
1930年代のファッションの一部として、紳士小物、アクセサリーをチェックできる作品です。

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男性俳優が全ての場面でカフスボタン(カフリンクス)を着けている映画。
美術館の警備員までも!

How to steal a million の邦題が『おしゃれ泥棒』。
ジバンシー、カルティエがオードリーの衣裳、ジュエリーを提供。
邦題の通り実におしゃれな映画ですが、オードーリーだけではなく男性のファッションにもご注目を。

『おしゃれ泥棒』1966年 アメリカ
監督:ウィリアム・ワイラー
出演:オードリー・ヘップバーン (贋作者の娘 ニコル)
   ピーター・オトゥール (私立探偵 サイモン)
   ヒュー・グリフィス (贋作者 シャルル・ボネ)



資産家で美術品コレクターのシャルル・ボネは、実は美術品の贋作者。
彼が作ったビーナス像が美術館に展示され科学鑑定にかけられることに。
娘のニコルは贋作がばれるのを阻止すべく、私立探偵サイモンと美術館からビーナス像を盗み出そうとするが・・・。

「ボヨヨ〜〜〜ン」
ティンパニの間延びした大きな音。
「ところで科学的な精密検査には立ち会いますか?」
美術館からの使いに想定外の科学鑑定を切り出されたニコルとその父の反応を表わしてます。
昔のコメディードラマでお馴染の音響効果が、この映画で使われていたとは。
ドリフのずっこけを思わせる絶妙な間合いの1コマで、ついつい繰り返して観てしまいました。

この映画で特に目を奪われたのは、天才贋作者であるシャルル・ボネの強烈なキャラクター。
そして、高い美意識をもつ彼の装い。

彼は19世紀に使われていた絵の具を使用するために、当時のキャンバスから絵の具を
剥がす手間も惜しまない。
「ゴッホだってこんな苦労はしてない」と言い、
「彼は一生に一枚の絵しか売れなかった」「それに引き換え私は彼の名誉のために2枚も売った」と、
自分の贋作を擁護するツワモノ。

主役でもないのに8回も衣裳を替える。
黒いタキシード、青いタキシード、黒のスーツ 灰色のスーツ等。
その袖にはいつでもカフスボタン(カフリンクス)が留められています。
絵を描くために作業着を着ていても、もちろんガウンを羽織っていてもです。
想像してみてください。
青いビロードのガウンに大きな赤茶のシルクスカーフ、胸のポケットには白いポケットチーフ、首から下げた丸い眼鏡。左手に新聞、右手に朝の紅茶。
そして、カフスボタン。
この着こなしに憧れてしまうのは私だけでしょうか。
まずはシャルル・ボネのようにカールした眉毛、グリッとした眼、縦に伸びたあごひげが必要かもしれませんね。

<おまけ>
美術館に忍び込む前日、私立探偵はニコルに清掃人の服を着せ、「合格だ。ジバンシーの服が休める」と言いました。
唯一、ニコルがおしゃれとはいえない格好をさせられるシーンです。
しかし、オードーリーが身に着けると清掃服も可愛らしい。
本当はジバンシー製の清掃服ではないでしょうか?


カフリンクス(カフスボタン)があれば良かった話。
でも無くても良かった。なぜなら、愛があったから。

『モダンタイムス』1936年 アメリカ
監督・脚本・作曲:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン(工員)
   ポーレット・ゴダード(不良少女)


チャップリンが巨大な機械の歯車に飲み込まれるシーンで有名なサイレント(無声)映画。
機械文明に翻弄される人間を象徴する画として、さまざまなところでご覧になったことがあろうと思います。
チャップリンが少女(ゴダード)と一緒に歩き去るラストも心に残る名シーンですが、
もうひとつ忘れられないのはキャバレーのシーン。
ウエイターになったチャップリンが、軽妙な踊りとパントマイムを交え、デタラメな言葉で『ティティーナ』を歌う。
このシーンは、声が悪いと噂されていたチャプッリンがトーキー(発声)映画に反発しながらも、
自らの歌声を披露した初めての映画とされています。

キャバレーの客の前で歌を披露することになったチャップリン。
どうしても歌詩を覚えられないチャップリンを心配したゴダードが、
チャップリンのカフス(袖。カフリンクスではありません!)に歌詞を書き込みます。
悠々とステージに戻ったチャーリーは、楽団の演奏に乗って軽妙に踊りはじめ、あっという間に両手のカフスを飛ばしてしまいます。
困ったチャプリンは、どこの国の言葉とも分からないデタラメ語で『ティティーナ』を歌い始めます。
ムーンウォーカーの原型?のような踊りとパントマイムが、何とも可笑しい。
観客には大受け、拍手喝さいを浴びてステージを終えたのでした。

カフスが飛んでしまうなんて! 
そこにカフリンクスがあって、しっかり留めておけばカフスが飛ばずに済んだのに・・・と咄嗟に思ってしまいました。
経済的に恵まれなかった役で無理なお願いですが。
しかし、映画の中ではカフスが飛んで良かったのです。
素敵なアドリブ踊りを観る事ができたし、それがゴダードとの愛の再出発となったのだから。
チャップリンがゴダードと一緒に歩き去るラスト・シーン。
二人の影から想像すると、日の出から夕方までずっと歩き続けています。
しかも足取りも軽く。 

【おまけ】
歌の内容がわからなった!という方は、下記のカフショップの解釈?をご参照ください。
くれぐれも映画をご覧になった後で。

〜美しいスタイルの良い娘が、
髭をたくわえ葉巻をくわえ、ステッキを持った紳士に誘われ、
車に乗り込みました。
手出しをした紳士に気を悪くする娘。
娘の指輪を紳士が買い取ることで二人の仲は良くなりましたが、
娘はお金をむしるようにそそくさと帰ってしまいます。
気を取り直して紳士は質屋に指輪を持ち込みます。
しかし偽物と判り大慌て〜

ゴダードの最後の台詞(サイレントなので口の動きだけ)を、
日本語で「がんばろう 行こう オーケー」と読み取ったのは、
わたしだけでしょうか。

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レイのエッセンスが凝縮されたイントロ映像(そのままウィスキーのCMになりそう!)にしびれました!

『レイ』2004年アメリカ

監督 : テイラー・ハックフォード
出演 : ジェイミー・フォックス、ケリー・ワシントン、シャロン・ウォレン
    レジーナ・キング、アーンジャニュー・エリス、クリフトン・パウエル


映画「RAY」のイントロです。

「WHAT’D I SAY」を演奏するレイ。

2本の紫煙が縦の渦になりながら立ち上がる。
ハモンドオルガンの鍵盤が画面の右上から斜めに現れる。
突然、黒い大きな手の中指が白鍵をたたき、右手も追って演奏を始める。
鍵盤は水平に移動していく。再び紫煙が立ち込める。
カメラは、鍵盤を真上から映し出す。
しっかりとした、黒い両手の甲がリズミカルに動く。
左手の袖からチラッと見える、シルバーの腕時計。
ブルーのスーツ/黒のポケットチーフ/黒い蝶ネクタイ/黒いスタッドボタンのズームアップ。
ハモンドオルガンの伴奏とともにレイの右足とペダルがステップを始める。
紫煙とともにドラムセットのシンバルが画面の左下から斜めに飛び出す。
右手のスティックが小刻みにシンバルを叩き始める。
スティックを持った、袖のアップ。
それが激しく上下に揺れる。
鍵盤と左手の袖を真横からのアップ。
黒いレイバン風のサングラスのアップに鍵盤が映し出され、サングラスは顔や身体とともに大きく揺れ始める・・・。

わたしが持っているCDよりもはるかに音質が良く、特にシンバルのクリアな音に感動。
本編の中に同じ曲が登場しますが、この曲の前半の楽しさは、このイントロでなければ表現で出来なかったでしょう。
当然、袖はカフリンクスで留められています。
なるほど、こんなに激しい運動に耐えているのかと感心。まるで、振動テストのようですから。
どのようなカフリンクスかは、ぜひ、ご自分の目でご覧になってみてください!

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ゴールデン・ウィーク突入。
旅行にショッピングにと外出される方もいれば、家でのんびりの方もおられることでしょう。こんなゴールデン・ウィークのんびり派にお奨めのカフリンクスが登場する映画をご紹介します。

『ギャングスター・ナンバー1』2000年イギリス
監督:ポール・マクギガン
出演:ポール・ベタニー、デヴィット・シューリス、マルコム・マクダウェル

これほどカフリンクスがクローズアップされる映画も珍しい。60年代の英国スーツ・スタイルとともに、カフリンクス、タイピンなどの装身具が丹念に描かれていて、メンズ・ファッションの映画としても楽しめます。

<映画の始まりは2000年のロンドン。暗黒街に君臨する熟年のギャングスター(マルコム・マクダウェル)は、ボクシング観戦中、かつて自分のボスであったフレディ(デヴィット・シューリス)が出所するという知らせを受ける。ギャングスターの記憶は30数年を遡り、駆け出しのギャングであったあの頃に還っていった。

1968年のロンドン。街のチンピラであったギャングスター(ポール・ベタニー)は、暗黒街で勢力を拡大する若きボス、フレディーと出会う。若きギャングスターは、フレディのもつ強大な力に惹かれ、その贅沢な身なり(手縫いの靴、上質な仕立てスーツ、凝ったアクセサリー)とともに彼に心酔する。

フレディの右腕となって暗黒街を伸していくギャングスター。しかし、フレディへの憧れはいつしか嫉妬へ。権力へのあくなき願望をもつギャングスターは、ナンバー2に甘んじていることにいらだつようになる。

フレディと覇を競うボスがフレディ殺しを企てている。この情報を、ギャングスターはフレディに伝えず、これを利用してフレディーを陥れる謀略を練る。ギャングスター・ナンバー1の地位をつかむために・・・・。>


この映画を観て、ナンバー1って何だろう? ナンバー1になるためには何が必要なのだろう?と、改めて考えてしまいました。 

ナンバー1になるためには、一番の成果をあげること、統率力をもつこと、そのための才能、努力というのは必須だとは思いますが、それに加えて、他者にはない独自の個性、スタイルの確立が必要なのではないでしょうか?

自分を信じ、自分で道を切り拓く。これを積み重ねていくと、ある日、自分の拓いた道の後をぞろぞろと人が歩いている、そして自分が先頭であるのに気づく、つまりナンバー1となっていそうです。

自分のボスも手下も、自分にとっての邪魔になった者を次々「消す」ことで、暗黒街のナンバー1にのしあがったギャングスター。
年老いてなお、元ボスのスタイル(ファッションやインテリア)を模倣して悦に入るギャングスターは、果たして元ボスを超えられたのか? 真にナンバー1になったのか?と気になってしまいます。


肝心のカフリンクスについて。


60年代のカフリンクスはタイピンとのセットがスタンダード。この映画でも真珠とルビーをあしらったデコラティブなカフリンクス&タイピンが登場します。
駆け出しのギャングスターにとって、ボスがもつ凝った装身具はナンバー1の象徴のように映ったことでしょう。

また、カフリンクスをつける、はずすという仕草がじっくり描かれているのもこの映画の特徴。

鏡の前で裸のギャングスターが身支度を整えていくシーンは、服とともに強大な力を身に纏っていくかのよう。身支度の仕上げにカフリンクス。カフリンクスをつける時、ギャングスターの気分の高揚は頂点に達するのだと思います。

そして、ギャングスターがカフリンクスをはずすシーン。丁寧に服をたたみ、カフリンクスを大切に扱う様子は、まさに「正しい身支度の解き方」。お手本になります。
実はこのシーン、あまりにも残酷なシチュエーションなのですが・・・。
端正な仕草とのギャップに思わず身震いです。

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