2010年06月

前回に続き、目貫(めぬき:日本刀の飾り金具)をカフリンクスにリフォームした製作例をご紹介します。

動物をモチーフとした目貫です。
いずれも高さが1.5cmほどの小さな細工物ですが、躍動感あふれる生き生きとした造形で、今にも動き出しそうです。
日本古来の工芸技術とともに、日本人の生き物を慈しみ敬う心を、今に伝える品々であると思います。

■月と兎
月と兎目貫カフリンクス2月と目貫カフリンクス3






月と兎目貫カフリンクス1






■エイとフグ
エイフグ目貫カフリンクス1エイフグ目貫カフリンクス2






■使徒猿
使徒猿カフリンクス1使徒猿目貫カフリンクス3








■鶴と鹿
鶴と鹿2鶴と鹿3






鶴と鹿1







カフリンクス(カフスボタン)専門店カフショップ

桃猿目貫カフリンクス3桃猿目貫カフリンクス








桃の実、花をもった2匹のお猿さん。
とぼけた表情で、どこかユーモラスな雰囲気も漂っています。

これは、日本刀の目貫(めぬき)で作ったカフリンクスです。

目貫とは、刀身が柄(つか)から抜けないように留める釘であり、またその釘を覆う飾り金具をさします。
飾り金具は柄の両側につけられるため、必ず1対になっています。

にぎやかな表通りのことを“目貫通り”と呼びますが、刀の装具のなかでも目貫は目立つ部分であり、家紋のほか様々な趣向の凝った意匠の作品が見られます。

写真のカフスは、目貫コレクターのお客様からのご注文で製作しました。
手で握る柄に装備される金具である目貫は、カフスにリフォームするのに高さは丁度良い具合なのですが、横幅が大きすぎるものも多いようです。
コレクションの目貫のなかから、カフスとしてもバランスが良い横幅があまり大きくない物を選ばれたそうです。

目貫をカフスにリフォームするにあたり、当初は目貫の裏面にカフス足を直に溶接する方法も検討しました。
しかし、この方法では熱で表面の仕上げを傷める恐れがあるため、目貫のシルエットに沿った背板を作り、爪留めとすることとしました。
板と爪の素材はシルバーで、目貫の色合いになじむよう燻し仕上げとしています。

桃猿目貫カフリンクス2









お猿のカフスのほか、目貫のカフリンクスを幾つか製作させていただきましたので、次回またご紹介させていただきます。

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馬のプリント布カフス1馬のプリント布カフス2









馬(チェスのナイト)の黒と白地のコントラストが粋なカフス。
お客様の布地でつくったオーダーメイド・カフスです。
カフスの大きさは直径約16mm。

お客様の布は、馬のほか、王冠やトランプなど様々なモチーフがプリントされた楽しい布で、どこをトリミングするか迷うほどでしたが、最終的に馬の部分を使うことに決定しました!

カフショップのオーダーメイド
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