2006年05月

カフショップのカフリンクスが、ついにTVドラマに出演(?)することになりました。

『大富豪刑事デラックス』の第8回。
6月9日(金)21時〜 放送予定です。

このドラマ、昨晩初めて視ました。
まず、主人公の大富豪刑事(大富豪の孫娘)の桁外れな大富豪っぷりが笑えます。
さらに、筒井康隆の小説が原作の本格ミステリーということで、純粋な謎解きが楽しめます。

カフスボタンの役回りは、“事件の謎を解く手がかり”。
死体のそばに落ちているのだそうです。
カフスボタンが。

いくつかのカフスボタンを製作者の方にご覧いただき(オーディション?!)、ひとつのカフスが選ばれました。
出演が決定したカフスには、密かに「頑張れよ〜」と念を送りました。

果たしてどんなドラマになるのか!とても楽しみです。

cuffshop

カフリンクス(カフスボタン)専門店カフショップ

『男たちへ』塩野七生 1989年 文芸春秋


<フツウの男をフツウでない男にする54章>という、魅力的な副題がついているエッセー集です。
カフリンクスが登場するのは、「イタリア男、イギリス男に圧倒される巻」。

イタリアで行われたイタリア人・イギリス人カップルの結婚式。そこに集まったイタリア、イギリス両国の男性ゲストたちの正装を、日本人女性の著者が冷静に観察・比較しています。

イタリア人男性といえば、世界一のお洒落さん。派手な色彩もなんなくこなす洒落男のイメージがありませんか?

しかし、このエッセーでは、結婚式の正装に限っていえば、イタリア人よりイギリス人のほうがずっと派手!と書かれています。イタリア男がモノトーンの地味な装いなのに対し、イギリス男は、老いも若きも大胆な柄・色彩のネクタイできめている。どちらがお洒落かといえば、イギリス男に軍配が上がるそうです。

この違いはどこからくるのか? 
これはやはり、イギリスが紳士服の本家本元だからではないか、と著者は考察しています。着物を着こなしている日本人が半襟の色や刺繍に凝るように、基本を押さえたうえで遊び心を発揮する余裕があるというのです。

その遊び心はカフリンクスにも発揮されます。
著者がイギリス人男性の大胆なカフリンクスを褒めたところ、そのカフリンクス、実は女性用のイヤリングであったとか。「イタリアでカフリンクスを買おうとしたけど、真っ当なものしかなくてね」だそうです。

イタリア人、そして日本人男性の正装のお洒落。
このエッセーが書かれてから17年たった今、イギリス男と対決したら如何なる結果となりますでしょうか?

▼カフショップのカフリンクスをご覧になって、「イヤリングかと思った!」と、残念そうにされる女性のお客様もいらっしゃいます。
申し訳ございません(^^;)
 ヴィンテージ red





★カフショップ公式サイト(ネット通販)
カフリンクス(カフスボタン)専門店カフショップ

http://www.cuffshop.com

オーダーメイド刺繍カフリンクスの近作。
ラガーマンの彼へのプレゼントです。
青空に弧を描くラグビーボールのイメージを刺繍で表した。
スポーティーで爽やかなカフリンクスが完成しました!

ラグビーボール

★カフリンクスのオーダーメイド

ゴールデン・ウィーク突入。
旅行にショッピングにと外出される方もいれば、家でのんびりの方もおられることでしょう。こんなゴールデン・ウィークのんびり派にお奨めのカフリンクスが登場する映画をご紹介します。

『ギャングスター・ナンバー1』2000年イギリス
監督:ポール・マクギガン
出演:ポール・ベタニー、デヴィット・シューリス、マルコム・マクダウェル

これほどカフリンクスがクローズアップされる映画も珍しい。60年代の英国スーツ・スタイルとともに、カフリンクス、タイピンなどの装身具が丹念に描かれていて、メンズ・ファッションの映画としても楽しめます。

<映画の始まりは2000年のロンドン。暗黒街に君臨する熟年のギャングスター(マルコム・マクダウェル)は、ボクシング観戦中、かつて自分のボスであったフレディ(デヴィット・シューリス)が出所するという知らせを受ける。ギャングスターの記憶は30数年を遡り、駆け出しのギャングであったあの頃に還っていった。

1968年のロンドン。街のチンピラであったギャングスター(ポール・ベタニー)は、暗黒街で勢力を拡大する若きボス、フレディーと出会う。若きギャングスターは、フレディのもつ強大な力に惹かれ、その贅沢な身なり(手縫いの靴、上質な仕立てスーツ、凝ったアクセサリー)とともに彼に心酔する。

フレディの右腕となって暗黒街を伸していくギャングスター。しかし、フレディへの憧れはいつしか嫉妬へ。権力へのあくなき願望をもつギャングスターは、ナンバー2に甘んじていることにいらだつようになる。

フレディと覇を競うボスがフレディ殺しを企てている。この情報を、ギャングスターはフレディに伝えず、これを利用してフレディーを陥れる謀略を練る。ギャングスター・ナンバー1の地位をつかむために・・・・。>


この映画を観て、ナンバー1って何だろう? ナンバー1になるためには何が必要なのだろう?と、改めて考えてしまいました。 

ナンバー1になるためには、一番の成果をあげること、統率力をもつこと、そのための才能、努力というのは必須だとは思いますが、それに加えて、他者にはない独自の個性、スタイルの確立が必要なのではないでしょうか?

自分を信じ、自分で道を切り拓く。これを積み重ねていくと、ある日、自分の拓いた道の後をぞろぞろと人が歩いている、そして自分が先頭であるのに気づく、つまりナンバー1となっていそうです。

自分のボスも手下も、自分にとっての邪魔になった者を次々「消す」ことで、暗黒街のナンバー1にのしあがったギャングスター。
年老いてなお、元ボスのスタイル(ファッションやインテリア)を模倣して悦に入るギャングスターは、果たして元ボスを超えられたのか? 真にナンバー1になったのか?と気になってしまいます。


肝心のカフリンクスについて。


60年代のカフリンクスはタイピンとのセットがスタンダード。この映画でも真珠とルビーをあしらったデコラティブなカフリンクス&タイピンが登場します。
駆け出しのギャングスターにとって、ボスがもつ凝った装身具はナンバー1の象徴のように映ったことでしょう。

また、カフリンクスをつける、はずすという仕草がじっくり描かれているのもこの映画の特徴。

鏡の前で裸のギャングスターが身支度を整えていくシーンは、服とともに強大な力を身に纏っていくかのよう。身支度の仕上げにカフリンクス。カフリンクスをつける時、ギャングスターの気分の高揚は頂点に達するのだと思います。

そして、ギャングスターがカフリンクスをはずすシーン。丁寧に服をたたみ、カフリンクスを大切に扱う様子は、まさに「正しい身支度の解き方」。お手本になります。
実はこのシーン、あまりにも残酷なシチュエーションなのですが・・・。
端正な仕草とのギャップに思わず身震いです。

★カフショップ公式サイト(ネット通販)
カフリンクス(カフスボタン)専門店カフショップ

http://www.cuffshop.com

↑このページのトップヘ